
こんな悩みに答えます。
✔こんな方におすすめ
●発達障害を持つ子の習い事をするメリットを知りたい
●各習い事の効果や選ぶポイントについて知りたい
この記事を書いている、僕は発達障害領域で働く作業療法士14年目になります。
リハビリの場面でパパママから習い事についての相談はよくされますし、自分の子どもにも習い事をさせています。
結論から言うと、発達障害を持つ子にも習い事はできますし、それなりの効果もあると考えています。
ここでは、発達障害を持つ子の特徴と、習い事のメリット、デメリット、習い事を選ぶ時のポイントや効果について説明していきます。
この記事を読むことで、発達障害を持つ子の特徴について理解し、習い事の効果も知った上で習い事を選べるようになりますよ。
発達障害を持つ子でも習い事はできるし、効果も見込める
結論から言うと、発達障害を持つ子でも習い事はできますし、効果もそれなりに見込めるものだと考えています。
ただ、むやみやたらに親がやらせたい習い事をやらせることはオススメしません!
まず、発達障害を持つ子の特徴について理解して、その子の様子や目標に合った習い事を選ぶことが大切です。
そもそも習い事自体絶対にやらせなくてはいけいないものでもないですし、やらせるなら、本人が楽しく継続的にできる習い事を選ぶほうが、それなりの効果も見込めますし、その中で、思いもよらないメリットもでてくるものです。
発達障害を持つ子の特徴について
ここに関しては、いろいろな本や情報があるので、さほど深掘りせずに、今回の習い事するにあたってポイントとなりそうな特徴をあげていきますね。
発達障害について
もともと人それぞれ個性がありますが、発達障害を持つお子さんは、個性がひときわ大きくて、簡単にはわかりあえない部分があるために、細かな工夫や支援が必要になる子どもの個性的な特性を医学的にできるだけわかりやすくしたのが「発達障害」という名称というのが良いかと思います。
発達障害 = 劣っているではなく、いろいろなことを感じたり受け取ったりすることが個性的で、得意、不得意に差がはっきりあることも特徴の一つです。
発達障害の種類や分類についてはいろいろとあるようですが、大きく分けると発達障害スペクトラム(スペクトラムは連続体という意味)と知的障害に分けられます。
発達障害スペクトラムの中は、以下で分類されます。
●ADHD(注意欠如・多動性障害)
●LD(学習障害)
●DCD(発達性協調運動障害)
主な特性は以下の通りです。
✔自閉症スペクトラム
●やりとりを楽しんだり、空気を読むことが苦手
●見通しが弱く、不安になりやすく、柔軟な対応ができない
✔ADHD(注意欠如・多動性障害)
●衝動性:突然動き出したり、唐突な行動が多い
●不注意:忘れっぽく、周りへの注目が弱く、気が散りやすい
✔LD(学習障害)
✔DCD(発達性協調運動障害)
すべての障害について共通することは、努力すれば治るものではないということです。
その子の特徴、特性を理解した上で適切な対応を続けていくことが、一番その子が成長するポイントになってきます。
習い事で見込める効果(メリット、デメリット)
メリット
✔全体
なにもしていない、わからない状態でいることが苦痛なお子さんも多いので、何かしらできること取り組めることがあると余暇時間を有意義に充実して過ごすことができます。
✔スポーツ系、芸術系
●基礎的な体力や筋力がつく
●小集団から大集団での活動ができる
●ルールのある活動を通してやりとりする力が育つ
✔学習系
●予習ができ、自信をもって学校の勉強に取り組める
●学習する姿勢を整えることができる
●学習するモチベーションが上がる
デメリット
●不器用な子はなおさら自信を無くす
●無理解から理不尽に怒られてしまう
●なかなか集団になじめない子もいる
習い事選びのポイント

こういう悩みをもつ方もいますよね。
ここでは、習い事選びのポイントについて解説します。
子どものペースで取り組めるもの
まず第一に子どものペースで取り組めるのかどうかは最重要ポイントです。
特に発達障害のあるお子さんは、ネガティブなイメージを持ちやすい子もいますし、あまり興味のない活動ではモチベーションも上がりにくく、継続していくことが難しくなってしまうこともあります。
子どもが「行きたい!」「やりたい!」と思うようなものを優先してやらせてみるのが良いですよ。
無理にやらせない
昔ながらの風潮で、石の上にも三年ってありますが、せっかく始めたのだから、なるべく継続して欲しい気持ちは理解できます。
しかし、無理にやらせていても子どもの可能性は広がりません。楽しくおもしろくできる活動が一番スキルが高まりますし、難しい課題にも挑戦できることが多いです。
嫌だからすぐに辞めるといったことはあまり良くはないので、あと1ヶ月したら辞めるなど、ある程度見通しをもって行動はしてもらい次の習い事に移ることも良いのではないかと思います。
子どもにとってわかりやすい環境か
発達障害のある子は、状況をイメージすることが難しいことも多々あります。言葉の意図がつかめなかったり、知的な遅れがあるようなら、言葉の指示自体が理解できないこともあります。
そういった子が、言葉の指示だけしかでない習い事、周りを見て動くことがメインの習い事では、わからないことだらけで、活動を楽しむ余裕はありません。
活動の楽しさを知る前に嫌になってしまったり、毎回パニックになってしまう可能性があります。
そのため、まず教室の雰囲気はどうか、わかりやすいスケジューリングなのか、見てわかるような活動が多いのか、先生の対応はどうかなど事前に見学などに行き確かめておくことがオススメです。
親の負担にならないこと
子どものためにと思っていても、習い事に連れていってくれる親に負担がかかるようでは、続けることが難しいこともあります。
連れていく曜日や時間、場所など無理のない範囲でできる習い事か職場と相談次第で動きを変更できるような態勢が整うのであればなお良いですね。
そのため、習い事を選ぶ時にも、余裕のある時間設定がしてあるものや、曜日選択がしやすい習い事なのかどうか見ておくと良いと思います。
発達障害を持つ子でも習い事はオススメです
普段の生活を送っていると、発達障害のある子じゃなかなか集団に馴染めない、できないことが多く活動に対して消極的なイメージがつき、なお活動に参加になくなるといった悪循環に入りやすいです。
習い事を通して、自分の個性を発揮できる場を作ることや、本人に合った環境で取り組むことで、少しずつ自信をもって活動に取り組める様子が増えていき、他の活動にも積極的に取り組もうとする姿が見られることも多くあります。
発達障害があるからダメだとは考えず、子どもと親が負担なく楽しんでできる習い事を見つけお、お互いに充実した時間を過ごすことができるようになると良いですね。